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三代・徳田八十吉展@茨城県陶芸美術館 [茨城県笠間市・文化スポット]

 茨城県笠間市にある茨城県陶芸美術館では現在,企画展『三代・徳田八十吉(とくだ・やそきち)展 ~ 煌めく色彩の世界』が開催されています。
 こちらには20日ほど前に訪れていました。遅くなりましたが記事にします。
  http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp//exhibition/tokudayasokichi/index.html

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 三代・徳田八十吉(1933-2009)は,石川県小松市生まれ。
 祖父である初代・徳田八十吉は日本画を学んでおり,「上絵付(久谷)」で国の無形文化財に指定されています。その初代からは古九谷釉薬を受け継ぎました。三代の回想によると「祖父は,(古い器で)いいものはみな古九谷にしておけと笑っていた」そう[わーい(嬉しい顔)]
 また父・二代八十吉からは富本憲吉直伝の現代陶芸を学んだとのこと。富本氏は「文様から文様を作るな。写生して,それをデザインにして作品を作りなさい」と二代に示唆した旨表記されていました。

 このように親族から教えを受けていた三代ですが,36歳の時にイタリアの陶芸家フォンタナ(アルゼンチン生まれ)との出会いがあり,40歳から古九谷を離れ,独自の研究を重ねます。 徳田家に伝わる古九谷五彩のうち,「赤はガラス彩ではない」として使わず,の4色の釉薬を使い始めますが,50歳の時「中間色及び濃淡を加えれば,色は限りなくあることに気づき,たくさんの色を使ってグラデーションで作品をつくることを思いついた。そして200色以上をつくり出した」そうです。
 ホームページにも掲載されている耀彩シリーズの器,実物を見るとグラデーションが実に美しいです[ぴかぴか(新しい)]館内で上映されていたビデオによると,二度焼きにより表現しているようです。
 透明感のある美しい色を出すため窯を高温にする必要があることから,電気窯で焼いたそう。【みなと】は今まで電気窯に偏見を持っておりましたが,このような素晴らしい作品も生み出しているのですね。
  
 三代の磁器はほとんど抽象表現ですが,会場内には唯一の具象表現と言う「黎明」と名付けられた大皿がありました。太平洋にかかる日の出を現したそうです。

 徳田家の優れた芸術作品を一度に見られる三代・徳田八十吉展は11月27日(日)まで開催されております。古九谷と現代陶芸との見事な融合を,是非皆様も実際にご覧くださいませ[わーい(嬉しい顔)]
 なお,館内の他のフロアでは,板谷波山や松井康成をはじめ,地元笠間を中心とした陶芸家の作品が展示されております。あわせてこちらもどうぞ。

 茨城県陶芸美術館
  住所:茨城県笠間市笠間2345
  http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/index.html
  電車でのアクセス:
   JR友部駅よりかさま観光周遊バスで約15分「工芸の丘 陶芸美術館」下車(100円) 
     http://www.city.kasama.lg.jp/index.php?code=356
   JR笠間駅より茨城交通バスで約8分「芸術の森」下車(160円)
     http://www.ibako.co.jp/bus/main_bus_stop/kasamaST.html
  車でのアクセス:北関東自動車道 友部インターから10分/笠間西インターから15分 
            常磐自動車道 岩間インターから25分/水戸インターから30分 
   *駐車場あり

タグ:陶芸 美術館
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