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コスモス [俳句]

 コスモスは,秋の季語に分類されます。
 漢字では秋桜。花の形や色はもちろん,風を受けてそよぐ姿も好きで,句作を始めた時は真っ先にコスモスを題材にしました。
 
 コスモスの揺れて パンセを読み返す

cosmos1.JPGPensees.JPG
 『パンセ』は17世紀フランスの哲学者・科学者であるパスカルの思想集。【みなと】の愛読書でもあります。
 有名なフレーズは
「人間はひとくきの葦(あし)に過ぎない。(中略)だが,それは考える葦である。」
「クレオパトラの鼻。それがもっと短かったなら,大地の全表面は変わっていただろう。」
など。
 ちなみに【みなと】が好きな箇所は,
「人は精神が豊かになればなるほど,独特な人間がいっそう多くいることに気がつく。普通の人たちは,人々のあいだに違いのあることに気づかない。」
「絵画とは,なんとむなしいものだろう。原物には感心しないのに,それに似ているといって感心されるとは。」
「君主や国王たちは,ときどき遊ぶ。彼らはいつも玉座にいるわけではない。彼らはそれに退屈する。偉大さを感じるには,それを離れる必要がある。何事においても,連続は,嫌気(いやけ)を起こさせる。身体をあたためるためには,寒さも心地よい。」

 なお,この句は1997年当初は「コスモスの揺れて カントを読み返す」となっていて,その後の指導添削で「読み返すカント コスモス揺るる庭」となりました。こちらのほうがすっきりしていますね。
 この指導を受けて詠んだのが次の句です。

 別れ来て 揺るるコスモス 津和野駅

cosmos2.JPGcosmos3.JPG
 島根県にあるJR津和野駅を訪れたのは11月下旬,みぞれ混じりの雨模様でとても寒い日。
 発車間際の列車内から駅舎を眺めた時,ふと,コスモスが揺れている情景が浮かびました。愛しい人との別れで揺れる気持ちとかけてみました。
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